6.05.2010

修論|ワークショップ1(メモ)


まあとりあえず一回やってみようということで、金曜日に「テクノロジーと人を結ぶデザイン」のためのアイデア発想ワークショップを開催。研究室の後輩(院生4人、学部生3人)に2時間ほどお付き合いしてもらいました。ワークショップの流れは以下の通り。

1.ワークショップ概要説明
手法の意図やデザインサンプルの説明

2.テーマ技術についての説明
今回は太陽電池をテーマに。現在の採用事例を幾つかと、製品サンプルを用いて簡単なディスカッション。

3.ブレーンストーミング
「太陽電池」を基にキーワードの展開。ここで出てきた言葉をシーン、イメージ、要求事項に分類。

4.展開1(シーン×テクノロジー)
太陽電池が使われているシーン、環境からアイデアを展開。

5.展開2(イメージ×テクノロジー)
太陽電池が持つイメージ、技術が加わることで変化する社会のイメージからアイデアを展開。

6.展開3(要求事項×テクノロジー)
太陽電池が持つ技術的要求事項から、課題解決のためのアイデアを展開。

7.統合
各アイデアスケッチを読み込んで、選んだシーンとイメージから対象ユーザーを想定し1つの提案に収束させる。

8.まとめ
アンケート・ヒアリングの実施


そして以下がメモ。

・ちょっとヒアリングしてみた感じだと、解説の言葉一つひとつを同じ様に認識されていない可能性あり、テクノロジーという言葉に壁を感じてしまう、最初から全ての要素を満たそうとしてしまう(完璧なアイデアを考えようとしてしまう)、作れるのか作れないのかと自分の中で葛藤してしまう(アイデアの実現性について悩む)、被験者のワークショップ不慣れ(短時間に数を出すのが難しい、要点を噛み砕くのに時間がかかる)などなど。色々課題は出てきましたが、一番の問題はファシリテーター(自分)にある気がする。

・技術についての詳しい予備知識が無い事がある意味良く、ある意味悪いという印象。また、発想の領域を「太陽電池」だけではなくもう少し限定した方が効果的かもしれない。少々、漠然としすぎた感があり、ある程度発想の足場として具体性が必要かも。もう少し時間をかけて、技術(太陽電池)を体感してみた方が良い様に感じる。

・あと、これは「新しい手法」というより「テーマに対応するように既存の発想法をモディファイして組み合わせた発想プロセス」と呼んだ方が適当かもしれない。

・全く関係ないけど「学生が授業をする」授業があっても良いんじゃないかと。面白くなるか、グダグダになるか不安要素一杯だけど。学校によっては既に有りそうな予感。

・学校に戻ったら今度はワークショップの成果物(スケッチ)から分析しなければ。出てきたアイデアをどういう軸で評価して、この発想プロセスの有効性を示すかが問題。メインは「テクノロジーと人を結ぶ」が達成されているかどうか。ワークショップの中に「人」に関して明確にするステップを組み込んだ方が良いかもしれない。

6.01.2010

夜はやさしい@Miraikan

日曜はプラネタリウムの上映プログラム”BIRTHDAY”目当てに科学未来館へ朝から行ってきました。が、たかだかプラネタリウムと舐めてました。11時前に着いたのに最終プログラムが満席寸前。ここまで来て収穫なしではつまらないので、上映までの5時間を何とか消化し”夜はやさしい”を見ました。今度は開館前に並ぶことにします。

常設展示はやっぱり「詳しくない人」向けなので個人的にやや物足りない。内容よりも観せ方が気になります。多くの展示には「説明が始まるスイッチ」的な装置があるのですが、幾つかの凝った装置は操作に対する明確なリアクションがなくて戸惑いました。あとは、あまりにも「機械仕掛け」過ぎて何を表したいのか、何を見て欲しいのかが不鮮明な気がしたものもありました。


割と気に入ったのは「地球環境とフロンティア」。一番最初にあるこの展示はアクリル球を追いかけて上から覗き込むと映像がその中に浮かび上がります。物質の流れを球の動きで表現して、その時々のビジュアルを球の中に表現しています。このアクリル球と映像の表現、何かに使いたいなと思っていたらやられてました。


fuRoのハルク2。デモンストレーションも見てきました。高速歩行の健気さは観客の笑いを誘ってました。


GKで見たインターネット物理モデルも健在。もう少しボール(情報)の動きが見やすいと良いのと、やっぱり説明がないとこのボールが何を示しているのかパッと伝わってこないのが残念。子供の様子を見ているとピタゴラスイッチというかルーブ・ゴールドバーグ・マシンと同様な印象みたいです。そんなこんなで常設展を”2周”しました。


地球マテリアル会議は知っていたけど、たまたまこの日は公開ブレインストーミングをやってました。見に行ったときはもう終盤で話のまとめに入ってました。ちょっと後悔。



そして肝心のプラネタリウムは第二希望のプログラム「夜はやさしい」。5時間待った疲れもあって、眠りに落ちてしまいそうになるほど星空と音が心地良かったです。詩的で個人的には好きなプログラムでしたが、ちょっと物足りなさも。内容は地球上の6ヶ所の星空と環境音なのですが、見える星空にどういった違いがあるのかがわからなかったり、どういう場所から自分が見上げているのか手がかりが音しか無く、その土地をイメージするのが難しいなど。満喫するには相当な予備知識が必要そうです。あと、予約で満席のはずが空席も割とあったのは予約受付の改善が必要かもしれません。「バースデイ」に空席があれば入れて欲しかったです。


上映前にリクライニングシートから何も写っていない丸い天井を見上げて、乗り物酔いを起こしそうになって吐き気を我慢してたのはまた別の話です。


夜はやさしい|Tender is the Night
http://www.miraikan.jst.go.jp/sp/night/

日本科学未来館
http://www.miraikan.jst.go.jp/