6.26.2009

作品|Amp.


[1/1 Scale Model]

2008 Toyota UD Workshopにて「パーソナル+モビリティ」をお題に「公共交通機関を活用できるモバイルモビリティの提案」として若者のショッピングシーンをターゲットに制作を行った。Amp.[Amprifire]とは拡張機を意味し、ヒト、モノの移動に必要な機能を拡大するという意味を含めた。

若者をユーザーにしたのは「Universal Design」の「使いやすいけどかっこわるい」というイメージを変えることをチーム内でのテーマの1つにしていたからだ。


[3D Image]

「乗りやすさ」としてスティック型の補助グリップやトレッドの拡大機能を備えているが、最大の特徴はボード下にあるフライホイールで、これが走行のアシストと安定性の要になっている。フライホイールは後輪の回転と連動し高速で回り、この回転力が滑走時の駆動力となる。普通のスケートボードではつまずいてしまう段差も、駆動力によって乗り越えることが可能になる。そしてフライホイールが持つ慣性力がボードの速度変化を穏やかにし、身体がボードに置いて行かれる様な状況を緩和する。


[Tread Extension]

[Support Grip]

[Carrier Mode]

6.19.2009

修士|コンセプト1

磁気浮上実験。磁気浮上を利用した浮遊コマ「U-CAS」というものがある。これはリング型磁石の磁力のくぼみにコマが浮かぶ仕組みだ。しかし、浮上を続けるにはある程度の回転力が必要なうえ微妙なコマの調節が必要である。今回考えるのは磁石を敷き詰めたテーブルの上に磁力の層を作りオブジェを浮かべること。この様な磁力の層を作れれば精密な調整無しに物体を浮かべることが出来ると予想。


(磁気層のイメージ)

ネオジウム磁石を使ったマグネットピンを20個ほど用意して実験を開始したが、磁石1個の磁力は強力だが余り遠くまで及ばず1cm程度の浮上力しか得られなかった。また浮上させたとしても思った以上に磁気層が荒い可能性があり、水に浮かべた様なスムーズな浮上は難しいかもしれない。


(簡易実験ムービー)

この簡易実験で興味深かったのは裏返しても中央のピンが落ちないこと。反発力に比べて微弱だが吸引力も働いていた。絶妙な位置にピンを持ってこられれば浮遊させることが出来るかもしれないと考え、試してみたが上手くは行かなかった。

6.14.2009

新型インフルエンザ

大学が14日から19日まで出入り禁止になった様です。学内で陽性反応がでた人がいるらしい。成田空港も近いし東京−成田の通り道に大学はあるので、いずれ大学に影響するんじゃないかとは思っていたけど。大学のスケジュールが止まっている間にコンペとか個人の作業を進めようかとおもいます。

6.09.2009

骨展 & Made in Cassina展

先週の日曜日、21-21で開かれている「骨展」と六本木ヒルズの「Made in Cassina展」へ行って来た。

骨展の展示作品はモノの骨格、構造をテーマにプロダクト、建築、グラフィックといった分野で表現している。この企画は割と修士のテーマに近いものがある。個人的なお気に入りはMongoose Studioの「Galvanic Frame」で、この作品はベンチのトラスフレーム構造体にかかる負荷をLEDの光に変換して視覚化している。機械工学を学んでいたこともあり、モノにかかる負荷や応力といったものはある程度理解しているが、一般の人が単に「固いモノ」と思っているスチールの構造体も力を受けて変形していることが光で理解できる。赤いLEDだけだったが、負荷の度合いによって色を変える工夫があれば力の分布まで見えて面白いと思う。

Galvanic Frame / Mongoose Studio


Made in Cassina展は有名な家具がデザイナー別に展示されている。右手の壁にはCassinaの歴史が出口まで続いているのだが、それと対応させても良かった様な気もする。残念ながら展示作品には座れず、見た印象と座り心地が同じかどうか確認は出来なかった。何気に良かったのは展示ムービーでスーパーレジェーラなどの制作過程を見ることが出来た。今は部品加工の大半は自動化された工作機械によって行われ、最後に人の手によって仕上げと組み立てが行われているようだ。全体を見て思ったのはかなり実験的な家具が多いことで、デザイナーと職人の技術的な挑戦で生まれた様々な作品は見ていて楽しい。

6.07.2009

EV元年


(写真|wikipediaより)

EV(Erectric Vehicle)、電気自動車の販売がついに始まる。先陣を切ったのは三菱自動車「i-MiEV」で航続距離160km、最高速度130kmと街中を走る足としては十分な性能を持っており、燃費性能は1kmあたり1~2円(夜間充電の場合、10km/lの車で1kmあたり12円)ととても低燃費。現在はプリウスやインサイトといったHV(Hybrid Vehicle)がエコカーの主流だが充電施設の整備が進み、バッテリー価格が下がってこればEVはHVに取って替わる様になりそうだ。

EVは三菱の他にSUBARU(富士重工)や日産でも取り組まれていて、こちらも近いうちに市場に出てくる。HVが次世代への「つなぎ」と考えられている中、ホンダやトヨタはどのタイミングでHVからEVに切り替えるのか気になるところ。またモーターとエンジンの出力特性はかなり異なり、エンジンでは効率よくパワーを出せる回転数が決まっているが、モーターは発進から最大トルクを発生させるため加速力に秀でており、個人的にスポーツEVや電動バイクの発表が待ち遠しい。ドライブすることが白い目で見られる時代が来ないことを願うばかり。