3.31.2009

修論|研究を始める前に

もう4月に入る訳で、修士論文のテーマをそろそろ固めなければならない。何となくやりたい事はあるのだが「研究」にするためには、きちんとした目的とそれを達成できると考える仮定を明確にして調査や実験を行う必要がある。しかし、その「やりたい事」というのがうまく言語化できないでいる。思いつく言葉ことばが考えやイメージを正しく表していない様に感じる。

学部の卒研ではある程度最初に明確なビジョンというか、目標の様な物が立てられずにいろいろ後手に回ってしまった反省があるので修士ではなんとか対策をしておきたい。

本当に大きなテーマとしては「技術と環境と人を結ぶデザイン」とは書けるのだが、まだ漠然としすぎている。技術と書くとすごくハイテクだったりアドバンス的な印象を与えてしまうし、環境と書くと単純にエコと捉えられてしまいがちである。あくまで技術とは「技術的な解決を探る」ことで、環境とは「自然との融和」や「現象に価値を与える」こと、そしてそれらを人と結びつける何かをデザインする、とまず言いたい。

もっと具体的に言うと、例えば「雨の日に価値を与える」とか「波や風で発電して機能するプロダクト」など、デザインしたプロダクトを使ったインスタレーションやアート的なことを考えているのである。大学に編入してからわずかながらデザインということをやって来て感じたのは、身の回りの日常を観察し発見する事とインスピレーションを組み合わせる事が、まず自分が納得できるデザインをする第一歩ということ。

というのもポートフォリオや自身のwebを作る為に今までデザインしたものをリスト化しているのだが、表に出したいものとそうでない物がかなり分かれているのである。出したくない作品は普段から対象となるユーザーとほとんど接点が無く、いまいち内容に納得できなかったり、評価結果に自分が良いと共感できるポイントが見つからなかったりで押したいポイントに一貫性が感じられない。ここも反省点として覚えておきたい。

修士での研究活動を単にインスタレーションやアートにしない為に、きちんとしたデザインする目的を立て、プロセスを踏むことが必要で、要するにまずデザインする必要性を見いださなければならない。例えは「こんな事したら綺麗かも」とか「面白いかも」とかが出発点で、デザインする理由が定まっていない。まずはこの理由を考えることが大切、というのが今日の結論。

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