先週に引き続きカスティリオーニのデザインについて。最初にカスティリオーニに関する唯一の日本語の本、「アッキレ・カスティリオーニ 自由の探求としてのデザイン」の紹介。
次にカスティリオーニのデザインを先生流に解釈すると" Appearance, Usability × Cost "つまり良いものを安く作ることを考えている。しかし、最初からコストが最優先されている訳ではない。カスティリオーニの手法は
1. Redesign:既存の製品に手を加える。
2. Ready made design:既存の部品を流用する。
3. Metapha:楽しさを加える
の3つが柱になっている。つまり、今あるものを見直し、どうすればより使い手が楽しくなるかを考えた結果、違う用途の部品を取り入れてみるなどの試みが生まれた様に感じます。時代がちょうど工業化されたもの作りに移っていくさなかであったことも要因と思えます。
カスティリオーニは上の3つの他にProductにある物の存在価値や形の意味などから発想を広げ、そこにHumanという要素を加えることでWho, Where, When, Why, Howという様に物と人の関係も考えています。
デザインの考え方を方程式の様に書くと考え方が一つにまとまって、後で思い出したり、他のデザイナーの思考と比較したり出来て面白いかもしれない。
最後にScenario Based Design(J.Carroll)について。ProductとHumanの関係を示すものがシナリオやストーリーである。カスティリオーニの作品集はストーリーをとてもわかりやすく、楽しく表している。
1. Who
2. Background [Where,When]
3. Why
4. Timescale [Action,Event]
シナリオには以上のものが含まれる。物についての表現がDrawingとSpecならば、物と人の関係を表す手段がScenarioとPersonaそしてUniversal Modeling LanguageのようなVisualとなる。
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