11.20.2009

HCD08:ziba tokyo

今回はziba tokyoで平田さんにワークショップを開いていただきました。最初はオープンラボでの話の続き。zibaが考えるデザインのアプローチの方法と事例の紹介、その中でプレゼンテーションの工夫についてや、今の企業構造が抱える問題などに話が飛びました。


「スイッチを入れてあげる」
これは体験の始まりとして何か切っ掛けをユーザーに与えることで、広告に引き込んだり、商品に引き込んだり、プレゼンテーションに相手を引き込む事。そうする事で相手を退屈させないことが大切だそうです。自分に置き換えても商品をパッと見て「気になる」と思った瞬間、誰かにスイッチを入れられたんだと思います。


「リサーチは今と過去しかわからない」
一生懸命アンケートやヒアリングをしても、それは今や過去の事実を示す物でしかない。デザインは未来を考える事。どうやって今から未来へクリエイティブ・ジャンプするかが大切。この方法についてもzibaでは研究しているそうです。問題解決型デザインはリサーチから問題が見つかるのですが、ビジョン提案型のデザインでは「調査はしてみたけど、結局この後どうすればいいかわからない」と言うのが良くあります。どうやって望まれる未来へ跳躍するか。


「experience = 1.entertainment 2.education 3.inspire 4.involve」
非日常に相手を以下に楽しく、簡単に、相手を巻き込むか。この非日常を表現する事がデザイン。すなわちブランドの特徴になる。ユーザーの期待以上の体験を提供することがブランドの向上に繋がる。UMPQUA BANKという銀行の事例を紹介され、新しい利用者の体験のデザインからそれを実現するすべての従業員が同じベクトルを持つための環境をつくられたとのこと。


「シナリオスケッチとムービー」
自分の解釈ではシナリオスケッチはCMの絵コンテの様な物です。企画段階でユーザーのシーンをペンで簡単に描き、紙1枚でも複数毎でもその中に引き込むストーリーを見せること。ムービーは同じ事をクオリティを上げて行うもの。


「相手を良く分析する事」
目の前の人をいかにして楽しませるか。平田さんはずっとこれを実践されているそうです。ワークショップでは最寄り駅からziba tokyoまでの地図制作。ただの地図ではなく平田さんの為にデザイナーとして提案する事。しかし、20分ほどの時間で作るのは難しかった。

まず道のりとその間にあるランドマーク、目印の位置を思い出す所から自分は始めました。途中いくつか目印はつけてきましたが、平田さんが自分と同じ目印でわかるのかどうかと言うところで悩む。そしてどういう表現で描くか。道の大小がはっきりわかるようにとか、駅の出口を出てすぐに方向が分かるようにとか。色々表現の方法は思いつくけど平田さんにとって一番適しているのは何なのか、そこでまた悩む。意外に忘れがちなのがスタートとゴールを明記することとか、目的地の連絡先を記す事。


学生時代の話まで聞けて、なかなか内容の濃いワークショップでした。

0 件のコメント:

コメントを投稿